愛猫を優しく見送るための葬儀花や棺に入れられる副葬品、火葬を妨げないための注意点を詳しく紹介します。
最愛の猫ちゃんが旅立つとき、これまでの感謝の気持ちを込めて、きれいなお花や大好きだったもので送り出してあげたいと願うのはごく自然なことです。しかし、家族としての最後のイベントであるペット火葬では、棺に入れて良いものと、火葬の妨げになりお骨を汚してしまうため入れてはいけないNGなものがあります。正しい知識を持ってお別れの準備をすることは、愛猫の遺骨を美しく残し、天国へ安らかに旅立たせるための大切な優しさです。
猫の葬儀花にふさわしいおすすめのお花
お花は、棺を華やかに彩り、愛猫への感謝を表現する最高の副葬品です。しかし、どのようなお花でも良いわけではありません。猫の体のサイズや、火葬時の遺骨への影響を考慮して選ぶ必要があります。
愛猫のイメージに合わせた優しい色合いの花
火葬の際に棺に入れるお花は、白を基調としたものや、ピンク、黄色、淡いブルーなどの優しいパステルカラーが好まれます。濃い赤や紫、濃いピンクなどの鮮やかなお花は、火葬の際にお骨に色が移ってしまう可能性があるため、できるだけ避けるか、目立たない場所に少量添える程度にするのが賢明です。愛猫の毛色や、生前の可愛らしい雰囲気に合わせた優しいトーンのお花を選んであげましょう。
棺に入れやすいサイズや茎の長さ
猫の棺は人間のものに比べて小さいため、大きすぎるお花はバランスが取りにくく、愛猫のお顔を隠してしまいます。カーネーションやガーベラ、スイートピー、かすみ草、小菊など、中型から小型のお花が適しています。茎は少し短めにカットして、お顔の周りや体に寄り添うように配置できるように準備しておくと、いざ棺に収める際にもスムーズです。
猫の葬儀に避けるべきNGなお花の種類
最も注意したいのが、ユリ科のお花です。ユリは猫にとって猛毒であり、生きている他の猫や同居ペットがいる場合、家の中に持ち込むだけで大変危険です。また、ユリは花粉が強く、お骨や被毛に黄色い色が移りやすいため、葬儀花としては避けてください。他にも、トゲのあるバラは、あの世へ旅立つ愛猫の体を傷つけるという仏教的な観点や、火葬時にトゲが残りやすいという理由から、トゲをあらかじめ処理しておく必要があります。
棺に入れてもいいお花以外の副葬品
お花と一緒に、愛猫が喜ぶようなアイテムを棺に入れてあげたいと考える飼い主様は多いでしょう。お骨に影響を与えない範囲で、一緒に入れてあげられる代表的な副葬品を紹介します。
愛猫が大好きだったおやつやフード
旅立つ道中でお腹が空かないように、大好きだったドライフードやカリカリのおやつ、お肉などを入れてあげることができます。ただし、量が多いと火葬の際にお骨を汚す原因になるため、一掴み程度の少量をお皿の代わりになる紙の上に置いて添えてあげるか、ティッシュなどに包んで入れるようにしましょう。
手紙やメッセージカード
これまでの感謝の気持ちや、天国で待っていてねというメッセージを書いた手紙は、素晴らしい副葬品です。便箋数枚程度であれば、火葬の熱で完全に燃え尽きるため、お骨に影響を与える心配はありません。写真も紙製であれば一緒に火葬できますが、光沢のある写真紙は少量にとどめるのが無難です。
天然素材で作られた小さなおもちゃ
愛猫が愛用していたおもちゃの中で、天然の木や、綿100パーセントの布、麻紐などで作られた小さなおもちゃであれば、一緒に棺に入れることができます。ただし、中にプラスチックの鈴やポリエステル綿が入っている場合は、中身を取り出すか、入れるのを諦める必要があります。燃えやすい自然素材のものだけに厳選しましょう。
火葬の妨げになる棺に入れてはいけないNGなもの
ペット火葬は、ご遺骨をきれいに残すことが極めて重要です。棺に入れてしまうと、お骨を黒く汚してしまったり、火葬炉の故障を招いたりするNGな素材について詳しく解説します。
プラスチックやビニールなど化学繊維の製品
おもちゃ、首輪、合成繊維の洋服、プラスチック製の器などは絶対に棺に入れてはいけません。これらは低温で溶け、愛猫の大切なお骨に黒くこびりついてしまいます。一度お骨に付着したプラスチックは取り除くことができず、せっかくの白いお骨が汚れてしまいます。また、有害ガスの発生や火葬炉を傷つける原因にもなります。
金属類やガラスなど燃えないもの
金属製の迷子札、金具付きの首輪、お気に入りだったガラスの器などは火葬できません。火葬炉の超高温でもこれらは燃え残るか、ガラスは溶けてお骨と一体化してしまいます。首輪などをどうしても持たせてあげたい場合は、お骨上げが終わった後に骨壺の中に一緒に入れるか、手元供養として手元に残すようにしてください。
厚手の毛布や大きすぎるベッド
愛猫が愛用していたフカフカのベッドや、厚手の毛布をそのまま棺に入れてあげたい気持ちは山々ですが、これらは火葬の妨げになる代表例です。布の量が多いと不完全燃焼を起こし、大量のススが発生してお骨が真っ黒になってしまいます。また、ポリエステルなどの化学繊維が使われていることが多く、お骨へのダメージが非常に大きいです。どうしても布を入れてあげたい場合は、綿100パーセントの薄手のハンカチやタオル1枚程度にとどめましょう。
缶詰やパウチなど容器に入ったままの食べ物
ウェットフードの缶詰やレトルトパウチは、絶対に容器のまま棺に入れてはいけません。金属やアルミは燃えませんし、熱で破裂する恐れがあり大変危険です。中身だけを少量、燃えやすい紙のお皿などに取り出して添えるようにしてください。
猫の葬儀花をきれいに飾るための棺のレイアウトのコツ
棺を開けて最後のお別れをする際、愛猫がお花に囲まれて眠っている姿は、ご家族の心の痛みを和らげる大きな慰めになります。美しくレイアウトするコツをお伝えします。
お顔のまわりを飾る飾り方
まずは愛猫の優しい表情が引き立つよう、お顔のまわりに小さめのお花を優しく添えていきます。耳の横や首元にかすみ草や淡い色のお花を配置すると、まるで花冠をかぶっているかのように可愛らしく仕上がります。お顔を完全に隠してしまわないよう、少しスペースを空けながら配置するのがポイントです。
お腹や手足のまわりに添える飾り方
お腹や手足の周りには、少し大きめのお花を配置して、まるでお花畑の中で丸くなって眠っているかのように飾ります。大好きだったおやつやお手紙は、おてての近くや、お胸のあたりにそっと添えてあげると、愛猫が抱えているような愛らしい姿になり、温かい気持ちで見送ることができます。
猫の葬儀花や副葬品に関するよくある質問
葬儀の準備を進める中で、飼い主様が実際に悩まれる具体的な疑問について回答します。
庭に咲いている野花や自宅の観葉植物を棺に入れても大丈夫ですか
基本的にはお庭のお花を入れても問題ありませんが、水分を多く含む多肉植物や、茎が太くて水分が多い植物は火葬時に不完全燃焼を起こす原因になるため避けてください。また、外で摘んだお花に虫が付着していると、遺体を傷つける原因になりますので、事前に虫が付いていないかよく確認し、軽くはたいてから棺に入れるようにしましょう。
生前にお気に入りだった洋服を着せたまま火葬できますか
化学繊維(ポリエステルやアクリルなど)が含まれている洋服は、溶けてお骨を汚してしまうため着用したままの火葬はできません。綿100パーセントの薄手の洋服であれば許可される場合もありますが、基本的には火葬直前にお脱がせいただくか、洋服をお体にそっとかける程度にするのが安全です。火葬業者にあらかじめ素材を確認することをおすすめします。
火葬業者にお花の手配をすべてお任せすることは可能ですか
多くのペット火葬業者や葬儀社では、オプションとしてお別れ用のお花を用意するプランを提供しています。ご自身でお花屋さんに行く時間がない場合や、どのようなお花を選べばよいか混乱してしまう場合は、すべてお任せするのも良い方法です。業者に依頼すれば、火葬に適したサイズや色の安全なお花をプロの基準で用意してもらえるため、安心してお別れに専念できます。


